「エコな家」に住んで2年が経過。
冬に真価を発揮するお家だと思っています。
冬はファンヒーター1つで家全体が暖まります
夏はさすがに2階は暑いです
外内断熱(漆喰壁、セルロースファイバー)
オール電化にしています。
太陽光発電は見送りました
「オール電化」=「eco」というイメージが成り立っている昨今。
家を建てる際に耳に入る「ZEH」というキーワード。
「太陽光発電」を導入して「オール電化住宅」としてエコに寄与?
といったように、住宅関連で様々な環境面のキーワードが登場します。
そのようななか、下記のような悩みを持たれているあなた!
・オール電化住宅にした方がよいの?
・太陽光発電を取り入れたら得なのか?
・どのような家にしたらエコなのか?
このような悩みを解決していきます。
今回の記事では、、、
・オール電化にしたときの良い点
・太陽光発電を取り入れたときの良い点
だけではなく、それぞれの注意点を紹介します。
また、私が考える「エコな家」についても紹介します。
1)私が考えるエコな家(理想)
我が家は家を建てようと考えた際、色々な住宅展示場をまわりました。
大手から中小の住宅メーカーなど色々まわり、さらには住宅セミナーにも参加しました。
それらを見てきたうえで行きついた答えです。
①建築材のみで快適な空間を提供してくれる
「建築材のみで住んでいる人を快適な気持ちにさせてくれる家」
これが私がいきついた答えです。
もう少し具体的にすると、以下のようになります。
「家の骨組みなどの構造体(柱や梁など)、屋根、断熱材、開口部の材料(ドア、窓)だけで、空調設備(換気システム、冷暖房器具など)を使わずに快適な気持ちにさせてくれる家」です。
②光熱費が安くすむこと
さきほどの理由です。
空調設備が必要無い場合、設備導入をするときのイニシャルコストが要りません。
念のためエアコンを設置している場合でも、使う頻度を減らすことができます。
・設備導入が不要 →家を建てるときの費用がその部分安くなる
・冷暖房あまり使わない →光熱費が安くなる
③冷暖房をあまり使わない→エコだと思いませんか?
電気エネルギーやガスなどを使う量が減るということです。
本当の意味で地球にやさしいと思いませんか!?
日本の発電をするためのエネルギー源としては、経済産業省資源エネルギー庁から統計を取っているデータによると、天然ガスが一位、次いで石炭となります。
これらエネルギー源は地球にとって有限なものです。
それらエネルギーを使う量を減らせるのです。
④SDGsの取り組みにもつながる
発電するために石炭を燃やした際、二酸化炭素が多く輩出される問題が指摘されています。
二酸化炭素は温室効果ガスとして地球の気候変動(特に温暖化)に影響を及ぼしていると認識されています。
我が国日本では、2020年10月に当時の首相である菅総理大臣が所信表明演説の際、「カーボンニュートラル(脱炭素社会)を目指す」と宣言されました。これはSDGsで掲げられている17の目標のうち、7と13に対してつながってくる活動になります。
国として何かするんでしょ?
企業(会社とか工場とか)が頑張るんでしょ?
だけではありません。日本に住んでいるみんなで取り組む必要があります。
なので、エネルギーをできるだけ使わない=脱炭素社会への貢献になるということですね。
2)オール電化住宅にすること
さて、エコ住宅の代名詞として「オール電化住宅」というのがあります。
家を建てる際に、住宅メーカーから勧められることも多いです。
おさらいしてみましょう。
①オール電化住宅とは?
家庭で使うエネルギーを電気に集約して生活することです。
具体的には、ガスをやめて電気のみとなります。
ガスといえば、キッチンのコンロやお風呂の湯沸かしなどで使用することが多いです。
この辺も含めてすべて電気でまかなうということです。
コンロ:ガスコンロ→IHクッキングヒーター
お風呂:ガス湯沸かし→エコキュート
②オール電化住宅にする最大なメリット
最大なメリットは、「光熱費を安く抑えることができる」事です。
現代的な生活をしていくうえで「光熱費」は必ず発生します。
光熱費としては「水道」「電気」「ガス」の3点が含まれますが、これらはまったく使っていなかったとしても基本料金を徴収されます。
オール電化はガスをやめる分、ガスの基本料金をカットすることができるわけです。
ざっくりメリットを列挙しておきます。
・ガスの基本料金が不要となる
・ガス給湯器よりエコキュートの方がランニングコストが安くなる
・大気中の熱を使って給湯するので環境に優しい
③どのような方が取り入れてもOKか
・ガスコンロでは無くてもOKな人
・日中にあまり電気を使わない人
・給湯タンクの湯量を気にすることができる人
これらの中で一つでも当てはまらない項目がある人、自信が無い人はオール電化にしない方が良い場合があります。
その理由を次の「④注意点」でみていきます。
④注意点
さきほどの項目で挙げた3点+αを詳しくみてみます。
1.ガスコンロがないとダメ
電気オンリーのお家にする以上は、ガスコンロは使えません。
強い火で料理したい!
鍋を振りながら料理したい!
使える鍋などの器具を気にしたくない!
という場合はガスコンロをやめてしまうと、その恩恵を受けられなくなったり、面倒なことになったりします。
たとえば、オール電化で代表的な「IHクッキングヒーター」を導入すると、使えない鍋やフライパンがでてきますので、IHに対応する器具を買い直す必要があります。
2.日中にあまり電気を使わない
ガス代と違って電気代は時間帯によって変化する料金体系をとっていたりします。
オール電化の場合はエコキュートを使ってお湯をためることを行ない、ためたお湯を使ってお風呂でシャワー等のお湯や浴槽への湯はり、水回りでのお湯だしに使うのですが、お湯をためるには電気代の安い夜間に行います。
逆に日中は電気代が高くなるので、日中に電気を使うことが多いご家庭の場合はオール電化は向いていないかもしれません。
3.給湯タンクの湯量を気にすること
意外と認識できていない点かなと思います。
前述のとおり、エコキュートで夜間にためたお湯を使っていく方式なので、タンクのお湯を使い切るとお湯は出なくなります。
追加のお湯ためをすれば再度お湯を使えるようになりますが、それを日中でやってしまうと電気代が余計にかかってしまいます。
お湯の残量は室内やお風呂に設置される表示灯で見えるので、気にしながら使うようにすることが必須です。
4.もしも電気が寸断されたら…
最近は台風よりもそのあとのゲリラ豪雨などの方が被害が大きかったりしますが、災害などで停電になった場合、オール電化住宅はお家のなかの器具を何も使えなくなってしまいます。
たとえばガスを使っているお家であれば、停電になってもガスでお湯が使えたり、ガスコンロで料理をすることができますが、それらが一切できなくなる懸念があるわけです。
企業などでは「リスク分散」として一つに集約しすぎないようにして、何かあったときの代替策がとれるようにしておくことがトレンドになっていますが、これは各家庭でも同じことがいえるので、オール電化住宅としてのデメリットでしょう。
5.エコキュートの寿命を考えておく
オール電化住宅の心臓部であるエコキュートにも寿命があります。
メーカーの保証年数では無くて、一般論として10~15年くらいが買い替え時期と言われています。
買い替えの場合は新設のときよりは費用は安く済むようですが、それでも10~20万円くらいは見ておいたほうがよいと言われています。
生活でかかる費用を試算するうえで、10~15年に1回は買い替え費用がかかると考えておいたほうが良いと言えます。
3)太陽光発電を取り入れること
オール電化住宅に深く関係してくるのが「太陽光発電」です。
歴史は結構古く、1970年のオイルショック以降から開発が行われ、私が幼年期であった1980年代には太陽光発電のテレビCMなどもされていた記憶があります。ここからは太陽光発電についてみていきます。
①太陽光発電とは?
日中晴れた日に降り注ぐ太陽光を太陽電池(ソーラーパネル)を介して電力に交換する発電方式を家庭に取り入れる設備のことです。
太陽光発電は自然エネルギーの活用の一種で、現代においては他の自然エネルギーを家庭に取りいれるよりも現実的な方式です。
②太陽光発電を取りいれる最大のメリット
リスク分散ができる点が最大のメリットだと考えています。
電力会社等が停電になって送電されなくなっても、電気を使うことができるという点です。
太陽光発電を取り入れていない家庭だと、電気を使うには電力会社等から電気代を払って使用させてもらう必要があります。
お家で発電しているわけですから、そちらで補うことができるというわけです。
他の利点としては太陽光発電でつくった電気を優先的に使う設定にすることで、電力会社から購入する電気代を安く(少なく)することも可能です。
また、屋根にパネルを設置することで、太陽の日差しを遮ってくれることになり、結果2階など室内の温度上昇を抑えることに寄与してくれることもあります。
③どのような方が取り入れてもOKか
太陽光発電のためのソーラーパネルの設置は屋根に据え付けることが一般的です。
設置のために屋根の一部に穴をあけたりの工事が必要になります。
それが気にならない方はOKだと思います。
また、太陽光で発電した電力は売電制度の仕組みによって電力会社に買い取ってもらうことができます。
我が家が一番最初に家づくりを検討した2010年ころの売電価格は40円/kWhを超えていましたが、2022年度においては11円/kWhレベルまで下がっています。
導入費用と売電価格によって「太陽光発電の投資」というビジネスがありますが、本当に元が取れるのか?投資として成り立つのかはよくよく吟味するべきです。
我が家は2022年現時点は設置を見送っています。
今後導入する場合は売電効果ではなく、前述のリスク分散や室内の温度上昇抑制という点かなと思ってます。
④注意点
導入することで費用回収のうえ、投資として収入源になると言われることもありますが、状況によっては収入源とならない場合もあります。
屋根の形、屋根の向き、周辺の環境によっては設置できない場合もあります。
一度設置したら未来永劫パネルを使えるわけではなく、交換する時期が来ます。その際の交換費用やメンテナンス費用もかかるということも考える必要があります。
仮に火事が発生した際、パネルがあることで消火活動に支障が出たりすることもあるようです。
まとめ)
今回紹介してきた、「オール電化住宅」「太陽光発電」ですが、オール電化住宅については太陽光発電無い状態だと本当の意味でのエコとは言えないと考えます。
オール電化住宅の特色である「電気一本化」による効果としては、光熱費を安く抑えることが最大のメリットだと紹介しました。
しかし、エネルギーの消費を抑えることができているわけではないので、「エコな家」を目指したいのであれば、「太陽光発電」も同時に取り入れて、電力会社から電気を買うことを少なくして自然エネルギーである太陽光で家庭の電気を賄ってしまうという方式を取れば、エコな家の部類になるかなと思います。
今回はオール電化住宅はエコなのか?という点で紹介してきたので、オール電化住宅や太陽光発電の導入についてまでは深堀しておりません。
その点については別記事で紹介してみようと思いますので、乞うご期待ください!