【実録】家を建てる時に断熱性能をマジメに考えたら冬の光熱費を半減できた!

快適な住まい
この記事は約13分で読めます。

みなさん、こんにちわ!
今回はマイホーム(戸建て)を検討されている方に参考になればと思い、
最重要の『断熱性能』について実体験レビューします。

別記事でも触れておりますが、2020年春先に今のお家に引っ越しました。
念願のマイホームです!

その前は私の実家に間借りして住まわせてもらっていました。
冬はとにかく寒くて、石油ファンヒーターを朝からほぼずっと2台フル稼働!
断熱性能を考えたマイホームでは見事に冬の光熱費を改善することができてます!

今回は住まいにおいて欠かせない『断熱性能』についてクローズアップしていきます。
それでは、スタート!

1)お家の断熱について

①今回クローズアップしたい点

今回クローズアップするのは、『断熱性能』です!
マイホームにずっと住み続けるのに一番重要とも言えます。
この性能が不十分なお家に実際に住むと...
『暑苦しい!』とか
『寒すぎる!ガタブルっ!』
ということになりえます。

他の記事でも触れていますが、お家を建てようと思ったときに施主さんが一番最初に重要視しがちな点はどこでしょうか?
間取りだったり、デザインだったり、リビングをどのくらいの部屋にしようか...等々
たしかにそれらを考えているときは楽しいです。
でも、人がお家に住んだ時に求めるものって何でしょうか?

快適さ(暑い、寒い、じめじめ)ではないでしょうか?
ここが不快だと、クーラーや扇風機や暖房器具に頼ったりすることになりますし、それらを頼ったうえでも『まだ暑い!』とか『寒い!』となりますし、冷暖房器具が整った部屋は涼しく暖かいかもしれませんが、廊下やトイレにいくと寒いとか暑いなんてもこともあります。

私は妻と出会うまではほぼ実家暮らしでしたが、結婚してからは住居をいくつか移り住みました。
※妻の実家~私の実家~マイホーム

各実家ともに共通していえたのは、、、
夏暑く
梅雨時期がジメジメ
冬寒い

でした...。(え!?外?)

せっかく手に入れたマイホームに住んだのに、春と秋しか快適ではない...
ずっと住むことになるのですから、快適なほうが良いですよね!!

ということで、我が家はお家を建てようと思ったときに各住宅展示場をまわったり、新築の完成見学会に行った際、各ハウスメーカーや工務店さんの断熱性能への取り組み方や思いなどを聞いて回り、最終的にこれ!と決めたところでマイホームを建ててもらうことにしました。

②我が家の断熱仕様について

※ゼロ宣言の家より引用

4層構造で外断熱と内断熱の両方を合わせた仕様(クアトロ断熱)です。
外壁側:遮熱塗り壁(セレクトリフレックス)
外断熱:EPS材(ネオポール)
内断熱:セルローズファイバー
内壁側:漆喰(スペイン漆喰)

住まい地域:日本国中国地方瀬戸内海側の海に面した場所(といっても海辺では無いが…)

ざっくりと紹介しますと、、、
遮熱塗り壁 → 暑い日光を反射
ネオポール → 外気からの暑さ寒さをシャットアウト
セルローズファイバー → 室内への暑さ寒さをシャットアウト&調湿機能
内壁漆喰 → 調湿機能

仕様の詳細については、この工法を使って住宅を建てられている『住医学研究会』のサイトをご覧いただければと思います。

2)取り入れて良かった点

①寒い時期の暖房代が約半減!

引っ越す前と比較して冬季の暖房代が半分で済むようになりました!

使用暖房器具)
石油ファンヒーター

2台 → 1台

1か月あたりの費用)
13,000円程度 → 6,500円程度

1か月あたりの灯油量)
灯油8缶(144リットル)相当 → 4缶(72リットル)相当

家の間取り)
下記参照。
実家に居住しているときは、1階部分だけを使用していた。(2階は両親が使用)

階数場所私の実家マイホーム備考
1階玄関部3帖4.8帖※マイホームはシューズクローク2.8帖分含む
トイレ1帖1.2帖※マイホームのトイレは男トイレ付
洗面所2.5帖2帖※実家は障碍者用として少し広め
お風呂2.3帖1.8帖※実家は障碍者用として少し広め
和室6帖4帖
洋室(L)8帖無し※実家はリビングとDKを別部屋としている
DK6帖無し
LDK無し14帖
2階ホール無し6帖※マイホームは吹き抜け2帖分含む
トイレ1帖1帖
主寝室8帖8.2帖※マイホームはWCL2.2帖分含む
子供部屋6.5帖9帖※マイホームは4.5帖x2部屋を1部屋として活用中
洗面所1.5帖無し
お風呂1.25帖無し
※実家は二世帯で、各階層に水回りを付けている。玄関出入りは共用

比較のために、実家とマイホームの間取りを載せております。
現在の住まいであるマイホームでは、1台の石油ファンヒーターだけで事足りる状況です。
ファンヒーターの設置場所はリビングです。
リビングの天井部の吹き抜けを伝って2階へ熱が届くようです。
2階にファンヒーターをプラスで置くと、2階の各部屋が暑くなってしまいました。
何回か試してみた結果、1階だけで良いね!ということになったわけです。

②お家の各部屋の温度がほぼ一定に保たれている

住んでみて実感しました。
本当に各部屋の温度がほぼ一定なんです!!
室温が低くなりがちなトイレや玄関、洗面所とかもです!
特に寒い時期において効力を発揮している感じです!

下記は実測なんですが、、、
私の実家)
外が10℃のときにリビングは15℃で玄関やトイレあたりは12℃。
マイホーム)
外が10℃のときにリビングは21℃で玄関やトイレあたりは20℃。

気にしてほしい点は二つです!
・外気温に対して10℃程度暖かい
・リビングなどの人が滞在する場所とそれ以外の部屋の温度差がほぼ無い

ちなみに暑い夏季ですが、2階で過ごすにはクーラーが必要でした。
1階に関しては2階よりも温度が低く、前述のように部屋数がいくつかあるにも関わらずクーラー1台で過ごせてます。

参考までに夏季の実測も記載しておきます、、、
マイホーム)
外が30℃のときにリビングは26℃で玄関やトイレあたりは25℃くらい。
クーラー等を何もつけていない状態で家中の窓やドアを閉め切った状態で1~2時間くらい外出し、帰宅して部屋に入った直後に各部屋の温度を確認しました。

③外から帰ってきたときに夏は涼しく、冬は暖かい

夏はほんのり涼しい!
冬なんかは特に『え!?暖かいよ!』
という感じなんです!

特に外出先から帰宅したときに感じることです。
家族だけでなく、時々遊びに来る友人家族からも言われるんです。

よくあるのが帰宅して部屋の中が寒いから、『はやく暖房つけて~!』とか、
部屋の中がむ~んと暑いから、『はやくクーラーつけて!』
ということです。

こういったことがホントに減りました。
ゼロにはなりませんが、本当に減ったんです。

うちは家族4人中、2人(私と長男)が特に暑がりなんですが、二人ともが私の実家に住んでいた時は、『はやくクーラーつけて!』という感じだったのが、マイホームに住むようになってからその傾向が減りました。
暑がりに関しては私の父と祖母も極度の暑がりだったので、たぶんその系譜かな(笑)
※祖母&私の長男は特に極度の暑がりのようです。
※部屋にクーラーが付いた状態で、扇風機を自分専用にダイレクト使いするほど

④梅雨時期とかにカラッとしている

お家の中全体がカラッとしているんです!
湿気の多い梅雨時期とかって、じめっとして暑苦しいですよね!?
高気密高断熱がウリのお家でも、この湿気対策がうまくできていないと室内に湿気がこもることになり、結果お家の中が暑苦しい状態になります。

我が家は梅雨時期でも、気温が高くなければエアコンで除湿をかける必要がほぼありません。

⑤部屋のなかの音が外に出にくい!外の音が入ってきにくい!

これはぜひ体験してみていただきたい!
本当に防音効果あります!
材質としては、内断熱材に使われている『セルローズファイバー』が起因しています。

いくつか例を挙げます。
※窓とかすべて閉め切った前提ですが、、、

・外の音は少し聞こえるだけです!
 →トラックやバスなどが頻繁に通る国道が家のすぐ近くを通っているのですが...
 →音に対して物凄く敏感な人でなければ、ほぼ気にならないレベルです。

・室内の音が外に聞こえない or 非常に聞こえにくいです!
 →室内で楽器を鳴らしても、聞こえませんでした
 →子供たちが室内で騒いでも、外にいるとほぼ聞こえず
※車があまり通らないタイミングを見計らって実験してみました

・暴走族バイクや爆音マフラーの車の音はある程度入ってきました!
 →ただ窓を開けた状態よりも感じる音量が減ったので、一定の効果はあると思います。

動画サイトなどで各種内断熱材による音の聞こえ方を実験している映像があるので、ご覧になってみてください。
直接の二次配布はできないので、検索先を下記に記しておきますので、興味がある方は参考までに。
↓↓↓
1. YouTubeを開く
2. 検索窓で『防音実験 比較 断熱材』
※単語との間はスペースを入れること
3. cellulosenaviさんが投稿されている『防音比較実験』の映像を参照

お家の断熱材としてよく使われる『グラスウール』『ウレタンフォーム』と『セルローズファイバー』での比較実験がされてますよ!

3)デメリット&あれ!?と思ったところ

①構造体に関して他よりも費用がかかる

我が家はほかの断熱仕様の構造体よりも費用がかかっています。
お家自体の構造体が主に4層構造であるためです。
材料費自体や施行費もです。

特に内断熱材に使っているセルローズファイバーについては、他の断熱材であるグラスウールやウレタンフォームなどよりも高いです。
材料費プラス施行費の合算でいうと、比較的安価と言われているグラスウールの2倍~2.5倍程度の開きがあります。

お家を建ててくれるハウスメーカーや工務店は日本全国にたくさんあります。
断熱性能についても各社競争している状況です。
断熱材に何を使うかも各社さまざまです。
ただ、我が家のように外断熱+内断熱+遮熱+漆喰塗りというパターンを採用されるところは少ないと思います。
これだけの材料および施行をしていることからも比較的高めとなります。

これらを『快適な住まいとする投資』と考えるか否かで、マイホームに採用するかの決め手になると思います。
我が家は導入することで、健康的な住まいを手に入れ、厳しい季節である夏冬の電気代および灯油代のランニングコストを低減させることを目標としていたので、断熱性能にかける費用は初期投資として考えました。

②内壁(漆喰)部のひび割れや粉落ち汚れがある

漆喰の壁に当たると、粉が落ちます(笑)

壁材に漆喰を使うと決めたときから、粉落ちに関しては『問題無い』と意識するようにしていたので我が家的にはOKです。
ただ、粉落ちがある以上は床等に粉汚れがたまっていることになるので、日本の住宅でよく使われがちなクロス系の材質と比べると汚れ具合がいうまでもないです。

また、漆喰自体がひび割れしやすい材質ということからひび割れ懸念があります。

我が家は住んで2年目ですが、今のところひび割れは起きていないようです。
※もしかしたらあるかもしれませんが…
地震などの影響でひび割れが起きる可能性があるようなので、地震大国日本に住んでいる以上はしょうがないかなぁと思うようにしてます。
いちおう、建ててもらった工務店さんから補修用の漆喰材を譲ってもらっているので、ひび割れを見かけたらDIY的に補修しようかなと気楽に考えてます。

③風呂は意外と寒い

お風呂についてはある程度は寒いです(笑)
ほかの部屋と違って規格もののお風呂です。
ペアガラスにはしていますが窓から冷気が入ってくるようです。

ただ、私の実家のお風呂に比べれば暖かいです。
ペアガラスの効果があるんだと思いますが、リビング等と比較して1~2℃低いレベルです。

4)取り入れればよかったなぁ

①西側の部屋に日よけを付ければよかった

西日対策をすればよかったと後悔しました。
ざっくり言うと、『日よけ』の設置です!

対象となるのは、2階にある主寝室です。
我が家はほぼ南向きに道路がある敷地で、北側と東側はお隣さんのお家があります。
西側にもお隣さんのお家があるのですが、我が家の西側は建物が無いので、西日が思う存分当たる状態なんです(笑)
※下記図を参照ください

前述していますが、2階の部屋は1階に比べるとそれなりに暑いです。
※それでも私の実家や妻の実家等よりは涼しいですが…

我が家の間取り的に2階の主寝室が一番西日にさらされています。
窓が完全に西側を向いており、強烈な西日が入ってくる状態です。

主寝室の壁を室内側から触ってみたのですが、特に熱くはないのですが、窓から日光とともに熱が入ってくるようで、それで日中の間に熱せられるようです。

家を建てる時に今まで住んでいた場所での良いところや悪いところをリスト化して工務店側に希望として伝えていました。
実は私の実家の2階のリビング部分がほぼ西側に面しており、夏などは強烈な西日にさらされるということで両親が西日対策をしていましたので、それを家を建てるときの参考にすればよかったと後悔しました。
※自分が居住していた場所では無かったので、リスト化から漏れたのではないかと思います

②西側の部屋の窓の数を少なくするor小さくすればよかった

西日が入りやすい窓の面積をもっと減らせばよかったと思います。

主寝室の間取りの位置は前述したとおり西側にあります。
西側に窓があるのですが、壁面積に対し1/3くらいの割合が窓面積です。

通風のために窓を取っていますが、西日の入り込みを考慮するともう少し少ない方が良かったと思います。

漆喰の壁部分を手で触っても別に熱くないのですが、窓のガラス部分はやはりある程度熱いです。

U値(熱貫流率)ってご存じですか?
熱の伝えやすさを示す数値であり、国際単位系で表示されます。
日本は最低基準として『2.33W/m2K(寒冷地)』とされています。
我が家の主寝室の西側に付けている窓は『1.27W/m2k』を誇る『LIXILさんのエルスターS』を使っています。
なので、日本の基準から考慮するとオーバースペックであるため、問題無いように見えますが、それでも実感としては暑いです。

参考までに各国のU値の最低基準を紹介しておきます。
現在SDGsに沿って日本では省エネや再生可能エネルギーの普及拡大などに努める方向性としていますが、住宅における窓一つとっても各国からみればまだまだだなぁと思ってしまいます。

国名U値(最低基準)
*W/m2k
備考
アメリカ合衆国1.82
イギリス1.40
ドイツ1.30
フィンランド1.00
中国1.60左記は寒冷地
大韓民国2.00
日本2.33左記は寒冷地

ヨーロッパって環境規制に厳しい地域と知られていますが、我が家の主寝室のスペックはフィンランド基準には到達しないけれども、それ以外の国の基準には満たしているという高スペックな窓なんだなぁと誇らしく思いました。
※つまり個人的に環境への配慮に寄与している??

まとめ

いかがでしたか?
今回はお家づくりにおける『断熱性能』について紹介してきました。

客観的な判断基準として数値や単位が飛び交いますが、実際にそのお家に住んでみてどうなんだろう?と思うことが多いと思います。

各ハウスメーカーや工務店がいろいろと断熱性能について売り込みをされているなか、本当のところって実際に住んでみないと分からないところがあると思います。
各社の営業マンの方や会社の方って、やっぱり自社の良いところやメリットなどを大々的に触れこんで売上拡大したいですから、実感はどうなのか?とかデメリットはなかなか聞こえてこないと思います。

その点、私はハウスメーカーや工務店、建築業界の者でもなく、ただの一般人であり、建てたお家に住んでみた感想をダイレクトにお伝えしてきているので、これから建てようと思われている方に参考にしていただける!と思っています。

最終的に我が家は『ゼロ宣言の家』の基準で建てられる工務店さんを利用させてもらいました。
ただ、最初からそこに決めていたのではなく、書店などで各社のお家情報をみたり、住宅展示場に行ってみたり、新築の完成見学会に行き、知識を得ていきました。
一戸建てとなると簡単に買えるものではないと思います。
ほとんどの人にとって一生に一度の大きな買い物になると思います。

そこに妥協しますか?
妥協して実際に住んだ時に存しませんか?後悔しませんか?

私は心地よい環境を手に入れるため、初期投資だと思って断熱性能には特に力を入れることにしました。
みなさん、色々考えがあると思いますが、一戸建てを考える際には『人が住むうえでの住環境』を改めて検討してみていただけると幸いです。
我々、消費者および購入者として一緒に賢くなりましょう!!

今回の記事だけでは伝えきれないところがあります。
・もっと聞きたい!
・今回の記事で触れていないところでもっと知りたい!
とかあれば、私が経験してきた範囲内においてであれば、お答えしていきますので、お気軽にお問い合わせ(フォーム利用)くださいね。

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